【化学業界研究】①前提知識・用語解説

【化学業界研究】①前提知識・用語解説

はじめに


他業界とは異なりこのコラムを読んでいる学生の多くが化学系専攻だろう。
もし、何かしらの興味があってこのコラムを開いた他専攻の学生がいたら、是非一連のシリーズを読んでほしい。
化学業界は裾野が広くすべての産業に関わっている。これを読むことでモノづくり産業全体がより立体的に見えるはずだ。


〈化学業界_投稿一覧〉
①前提知識・用語解説
②業界構造・所属企業
③業界内のトピックス
④世間のニュースとの関わり、他産業との関わり
⑤業界の展望・懸念点


前提知識


はじめに伝えておきたいのは「化学」という言葉の広さだ。製造業における「化学」は総務省が定める日本標準産業分類が定める「化学工業」に加えて、プラスチックやゴムなど関連分野もまとめて語られることが多い。
このコラムでは、厳密に「化学のモノづくり」を捉えることよりも、「学科の知識の活かし方」「どんな分野で働くか」に重点を置くのであえて厳密な定義はせず「広い意味での化学」を考えようと思う。

化学産業の裾野は広い。モノづくりの川上である資源原材料(ガス、石油など)から川中の汎用材料(樹脂、ゴム、塗料など)、さらに最終製品(化粧品、日用品、医薬品など)にわたるすべてに関わっているほか、エレクトロニクスや自動車など他産業にも部品、部材として価値を提供している。
その範囲は海外にもおよび、輸出額は自動車など輸送用機器に次ぐ規模となっている。

経済産業省が「世界の石油化学製品の今後の需給動向」でも指摘している通り、中国や中東など資源原材料の産出国では基礎製品や中間製品を生産するためのプラント建設が拡大している。
当然、「手に入る場所で加工する」ことが輸送コストなどの面から合理的だからだ。日系メーカーなど「加工して高付加価値化すること」に強みを持つ企業はさらにその流れを加速させていかなければならない。

また、環境面やエレクトロニクス関連など周辺分野から寄せられる期待も大きい。


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